双方向型学習を充実させるICT化の加速

教育現場においてもICTを活用することで、従来のアナログ教育以上の効果が十分に期待できます。
学習のICT化を推し進めている本校では、各教室にはプロジェクターを設置し、視覚的により分かりやすい授業づくりを基本としています。
授業へのICT機器の導入は、教員にとって授業準備の時間軽減や、授業の効率向上にも寄与し、その分を思考・判断・表現といった個人の資質・能力向上へ割り当てました。こうした学習の最適化・効率化の実現により、各教科への生徒の理解度や探求心は倍増、これまで以上に充実した「学び」を実感できるようになりました。
さらに本校では、生徒全員がデバイス(タブレット端末)を所有できる環境を整えています。教師から一方的に知識を伝えるような従来の授業形式は大きく変化し、生徒と教師が綿密にコミュニケーションをとれる仕組みができあがりました。たとえば、授業内で分からないところがあった場合や英語のリスニングを個人的にチェックしてほしい場合など、生徒・教師間でやりとりが容易になり、たった一人の生徒でさえ取り残さずに学習を進めていけます。
しかし、ICT教育は端末だけ導入しても、必ずしも活用できるわけではありません。
これからさらに発展するIT社会を生きる生徒たちが未来の社会で活躍するためにはICTスキルを身に付けることが重要です。
近年は、情報化社会とも呼ばれ供給過多な膨大な情報から、必要とする正しい情報を収集し、自分のものとしていく能力が必要とされています。
総合的な探究の時間では、各自が立てたテーマに対し、必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造をし、定期的な発表の場において受けての状況に合わせた情報発信を行うよう指導をしています。
クラス全体でも意見やアイデアを共有できます。アクティブラーニング(能動的に学ぶ授業)やグループでの発表時など、生徒一人ひとりが自主性を持って積極的に授業・活動に参加、取り組めるようになります。
メディアリテラシーの必要性
情報通信機器の進化の目覚ましい現代。情報通信機器がPCのみの時代から、今はスマートフォンが普及し、SNSや通信アプリなどにより誰もが簡単に情報を集め、気軽に発信できるようになりました。
PC以外のデバイスを自在に操ることのできるデジタルネイティブ世代とも呼ばれる高校生は、気づかないうちに安易な発信・書き込みをして、何気ない一言で相手を傷つけたり、誤解を招いたりする可能性があります。
メディアリテラシーの育成も重要で、本校では外部の講師も招き定期的に講演をしています。
授業・部活動などでICT機器の活用
課題の配信、課題の作成・提出、模範演技や動画の撮影など、授業中のさまざまな場面で
情報機器を使用していきます。自分の解答の仕方をクラウド上で共有したり、実際に行うことが難しい実験動画を共有したり、互いに理解を深めていくことも可能になります。限られた授業時間をより良いものにするために、状況に合わせて使いこなすことで授業の質も向上させます。
部活動においても、練習の撮影や試合の撮影、ミーティングに使用したりと、自分の課題を可視化することできるツールとして活躍しています。ICT環境が整っていることで、休校になった場合にも学習を続けることが可能です。